「走り幅跳び」での「助走の最適化のやり方とコツ」について説明します。


1. 練習で助走の長さをケチってはいけない

「踏切のところでトップスピードとなるように」と考えて、走り幅跳びの助走距離を設定します。

これは、「踏切のところでトップスピードとなる」のが理想ですが、それは、踏切準備の何歩かのところの技術がすぐれたものとなったプロ選手だけに通用するのです。

トップスピードに達するのは、踏切板のところではなく、このあと説明する、踏切4歩前の中間マークのところが上達のポイントです。

そこからの4歩では、すこし複雑な動きをするので、トップスピードから少し遅くなる減速ができるだけ少なくなるように、技術を磨いてゆくという方針をとるのです。

「踏切のところでトップスピードとなるように」と考えて助走距離を設定しているはずです。

しかし、トップスピードになるのは踏切4歩前の中間マークのところだと考えると、少なくとも、あと6m以上は距離をのばしておく必要があります。


2. 助走のスタートはラテン系スキップで

走り幅跳びの助走が成功し上達するか否かは、最初のスタートから決まってしまいます。

精神を統一して集中させるためにも、最初はゆっくりとした動きが重要です。




踏切をぴったり合わせるためには、いつも同じスタート速度で走りだすべきだと考えてか、助走のスタートを、スタートマークのところから、スタンディングスタートの姿勢をとって、静止状態から走りだすことが、初心者によく見られます。

しかし、初心者の踏切位置は、1回ずつバラバラで、踏切板から大きく離れていたり、逆脚で踏みきったりしています。

踏切板にぴったり足を乗せて踏みきるためには、「中間マーク」や「1歩前で踏切板をちらっと見て、ねらう」という技術を身につけることにより、かなりうまくできるようになります。

走幅跳は100mなどとは違って、とにかく、踏切までにトップスピードになっていればよいのです。

このような考え方で、「歩いて」スタートマークを踏む方法をとります。

一流のプロの選手を含め多くの人がこの方法を採用しています。

このほうが、リラックスしたランニングフォームへと進めると感じたからです。

「ラテン系ステップ」のような、ダンスのステップのような、いかにも楽しげな動きです。

それで、すこしリズムをとって、スタートマークのところから、早めのピッチで、スタンディングダッシュのフォームへと変化するのです。

このようにして、走り幅跳びの助走のスタートはラテン系スキップでよく練習しましょう。