「走り幅跳び」の跳び方の基本となる「踏み切り足とリード足の使い方」について説明します。
1. 「走り幅跳びの踏み切り足」とは
踏切は、「かかとから入るつもり」で「フラットに接地」して上達しましよう。
よい踏み切りとは「助走を生かした跳躍」の可能な踏み切り方法です。
立った状態で踏切る足の指と甲をピンと伸ばすと、足先がきれいに伸びます。
そのまま前に接地すると、足先から接地します。
さらに、そのまま前に重心をかけると、次にひざが曲がります。
つまり、足先が伸びている状態だと、「ひざが伸びる」→「大きく曲がる」→「伸びる」というように3段階の動作が必要になります。
踏切は一瞬の動作ですので、ひざが曲がって伸ばそうとしたときには、もうジャンプしている最中です。
足も耐え切れませんので、ひざの曲がった「つぶれた」状態の跳躍になります。
今度はつま先を立てて立って、そのまま前に重心をかけると、かかとから接地します。
そのまま転がり運動のような感じで前に体が行きます。
そのとき、ひざはあまり曲がりません。
余計な動きがないので、軸を保ったまま踏み切り動作ができます。
2. リード足のポジションを意識すること
今度は、踏み切り足でない方の足、すなわち「リード足」について考えて見ます。
踏切時において、助走スピードを跳躍の方向付けになるのが、「リード足」で重要です。
足が接地した際にリード足がどの位置にあるかどうかも大切にしたいものです。
踏切時は地面反力をもらう局面です。
跳躍力に変えるために、「反力をもらう瞬間」と「反力をもらった後の動き」の2つについて考えていきます。
「反力をもらう瞬間」では、腕と足が反対の足に追いついているかどうかが大切です。
たとえば、接地時にリード足のくるぶしが、踏切足の後ろでは、遅れてしまいます。
接地時にリード足のくるぶしと踏切足のくるぶしがほぼ同じ位置になるようにします。
「反力をもらった後の動き」の局面では、確実に越えているかどうかが大切です。
接地時にリード足のくるぶしが、踏切足を超えていることです。
大股で歩行すると、踏切足を接地したときに自然とリード足が後ろに流れてしまう状態になります。
踏切前は、ピッチ(回転)を利用した走りで行くことにより、素早く足を引きつけることができます。
踏切時において跳躍力に変えるためにも、「リード足の位置」にも注意を払った練習をしてみましょう。
リード足の使い方も上達への近道の一つといえます。
3. 踏み切り動作のあり方
踏み切りは、助走で得たスピードを垂直方向へ変換させる場面です。
跳び出す方向へいかにスムーズに重心移動できるかがポイントです。
つま先で踏み切りに入る選手が多いですが、踏み切り足がフラット(水平)に入ることがポイントです。
この踏み切り動作をするのに重要になるのが、助走です。
この動きを細かく分析しますと、次のようになります。
足はフラット(水平)にリード踏み切り板に入る⇒ 目線は斜め上方向⇒上半身体(上半身)は真っ直ぐにする⇒ 下半身の動きと同時目線は正面に引き上げる。
次に、足の裏全体で踏む⇒ 目線は斜め前(上)に置く⇒ 体はまっすぐにする⇒ 腕が遅れないようにする。
さらに、足の上に頭がくる⇒ 踏み切り足の膝は軽く曲げる⇒ リード足のかかとは軸足の膝の横におく。
このようにして、初心者の場合、とくに「踏み切り足とリード足の使い方」をよく理解してから走り幅跳びのトレーニングをしましょう。