「走り幅跳び」が上達するために必要な基礎体力のつり方とコツについて説明します。


1. 走り幅跳びに必要な体力とトレーニング

走り幅跳びに必要な体力については、基本的には走り高跳びと変わることはありません。

走り幅跳びではスピードが速いために、踏切りのときに大きな力がかかります。

したがって、筋力や瞬発力については徹底鍛錬することが必要です。

スピードや敏捷性も必要ですから、いろいろな補強運動を鍛錬期や試合期に計画的に取り入れます。

走り幅跳びの技術とトレーニングの要点について説明します。


●助走のための走る運動

短距離のトレーニングを参考にして行いますが、練習の量などを加減することと、なるべく力まないような走り方を身につけるようにします。

加速疾走系の走練習が特に大切です。


●助走練習

走り幅跳びの助走は、スピードが必要なうえに踏み切り板に正確に合わせるという難しさがあり、助走練習にはかなりの時間が必要です。

自分に適した助走距離が決まったら、助走路でその練習をしますが、それには二つの方法があります。
一つは、走り抜ける助走練習で、踏み切り板を意識しないで走り抜ける方法です。

この方法は、初心者が助走を覚えたり、またかなりの選手でも、シーズン前の助走練習として取り入れたりしています。

走り抜ける助走練習で、助走のリズムと正確さが身に付いたら、もう一つの方法である軽く踏切を入れた助走練習に移ります。





2. 具体的な練習方法


●踏切の練習

最初は軽く走りながら踏切り脚で踏み切る練習を、三歩または五歩の助走で連続して行います。

次に、等間隔に並べたミニハードルなどを、一歩や三歩などのリズムで跳び超える練習をしたり、跳び箱を利用した短助走の跳躍をしたりして、走り幅跳びの踏切の感覚を身につけるようにし、踏切り板を使った踏切り練習へ結びつけます。


●空間動作の練習

跳び箱の上で踏切り、空中での時間を長くして身につけるようにします。

そり跳びは、踏切りで腰がしっかりと伸びれば簡単にできますが、はさみ跳びの場合は前上方へふり上げた脚をふりおろすための目標を適当なところにおいて行うようにします。


3. 体力醸成に必要な考え方

走り幅跳びに限らず、よくスポーツ競技で勘違いされるのは、実際の場で練習したり、或いは競技することで体力を養うと思っている人がかなりいるのです。

特に、走り幅跳びでは、走力、脚力、瞬発力、手足の動きのバランスに伴う柔軟性などが求められます。

したがって、何はともあれ走りこむことです。

暴飲暴食しないことです。

歩きながらでも、風呂に入っていても、寝る前でも、どこでも走り幅跳びのことを考えられます。

考えるということは、練習しているのです。

要するに、よく考えてよく理解することです。

上達するポイントの一つです。

このようにして、走り幅跳びの場合、とくに初心者では、基礎体力つくりに専念しましょう。