「走り幅跳び」の跳び方の基本となる「踏み切り直後の空中姿勢のあり方とコツ」について説明します。


1. 「空中姿勢にうまく結びつく踏み切り」とは

踏み切りは、助走で得たスピードを垂直方向へ変換させる場面です。

跳び出す方向へいかにスムーズに重心移動できるかがポイントです。

足はフラット(水平)にし、踏み切り板に入り、体(上半身)真っ直ぐにして、目線は正面に置く。

足の裏全体で踏み、曲げて、リード足のかかとは軸足の膝の横。

⇒足の上に頭がくる、踏み切り足の膝は軽いフトワークで、上半身は下半身の動きと同時に引き上げる。

⇒リード足は前方に引き出す、目線は斜め上方向、体はまっすぐにして、腕が遅れないこと。

走り幅跳びでの踏切の時に大事なのは以下の点です。

●自然な後傾姿勢

●踏切脚の動作(膝を曲げない)

●振り上げ足(踏切一歩前のキックから遅れないように)

●身体の引き上げ動作

●踏切の最後(最後まで蹴る、ブレーキに終わらず、重心を前へ押し出す)

踏切技術に関しては、これらのポイントを抑えながら繰り返し練習して、身体に叩き込んでいくことになります。

踏み切り前の3歩のイメージは、タン タ タンで踏み切り一歩前のストライドを伸ばす感じです。

タン タ タン と何気なく言ってますが、このリズム感覚が大事なのです。

そうしないと、本番でできないのです。

だから、いろいろな角度からチエを絞って考えないといけないのです。

踏み切りはストライドを縮める感じです。

ストライドの変化により 重心の上昇力を得ます。

「起こし回転」というチエがあります。




●自然な後傾姿勢

●踏切脚の動作(膝を曲げない)

の二つは 起こし回転に必須です。

踏み切り時に後傾姿勢で膝を曲げずに 突っ張ると、足首を支点に重心が 縦回転しながら起きてきます。

松葉杖が接地してから進行方向に重心を押し出すと、杖が突っ張って 重心が上昇します。

このように、二段階で重心を上昇できる様になれば、短距離走力により簡単に6mは越えると思います。


2. 空中姿勢のあり方とコツ

走り幅跳びでの空中姿勢は、反ることだけを意識して跳ぶことです。

エネルギーを温存して、ロスを少なくすることです。

ロスが多くなると遠くへ飛べません。

「着地への準備」について説明します。

踏み切った後の空中では、手足を動かしてバランスをとるようにします。

走りながら跳躍したことでつまづいたような力が掛かり前のめりになるので、その力を打消すために踏み切りで後ろに傾いた姿勢を作り、空中で手足を動かす動作をするのです。

その力を打ち消すための運動は遠くにうまく着地するために必要なもので最小限行い、エネルギーはできるだけ残さないといけません。

そして、空中で体を反らせば「そり跳び」になりますし、両足ではさみ動作を繰り返し行うようにすれば、「はさみ跳び」になります。

着地は両足を前に出して、可能な限り遠くになるようにしますが、いずれにしても、踏み切りと空中での姿勢が良ければ、おのずと着地が決まってくるでしょう。

これは、跳び箱の踏み切り板を使うと練習しやすいです。

このようにして、空中姿勢にうまく結びつく踏み切りをして、着地にうまく繋げていかないと上達しません。